NO RULES Netflixの本を読んで

INSEADのエリン・メイヤー教授の本に、以前感銘を受けたこともあり、

今回も購入してみた。

サラリーマンでないので、明日から「使える」ような点は少なかったけど、

読んでいておもしろかった。

すんげー会社はすんげー優秀な人たちが、すんげーことをやってるんだな、という感じ。

 

一番印象に残ったのは、

社員同士、上下関係なく、相手が直した方が良い点を、ダイレクトにフィードバックする点。

例えば部下が上司のプレゼンに対して、「話しが長くてもっと議論したいことができなかった」というようなことを伝える。

ただ、それにはルールがあって、相手を助ける気持ちでやる等、

人間関係に影響させない形で、機能させいく。

 

比較的ダイレクトな物言いをするリクルートでも、

ここまでははっきりとフィードバックはなかったし、

このやり方をそのまま持って行ったらものすごいカオスだろうなーと読みながら思っていたら、

Netflixの日本支社でもやはり問題が起こったらしい。

文化の違いがあって、本社のやり方が通じなかったため、

日本では1on1でフィードバックし合うのではなく、

わざわざフィードバックするぞーという場を設けて、

それに対して皆に準備させてから、臨む、ということをするらしい。

確かにこれが「業務としての場」になり、言うべき内容等も指示されれば、真面目な日本人は準備するだろうなぁ。

 

あと、学んだポイントがひとつ。

「異なる文化背景の人と働く際は、とにかく対話が大事」だということ。

具体的には、文化のGAPが原因で、自分が意図しないところで人間関係にひびが入ってしまうことがある。

そのため、そういったことをなるべく避けるために、

オープンに相手に聞いてみればいい、ということを進めている。

例えば「この言い方・内容はこの文化では攻撃的なのかな、そうであればどういえばいいかな」等。

 

特に日本人は「あれ?失礼じゃない?」と思っても中々言わないし、フィードバックもものすごいまわりくどいので、

周囲が違和感を感じても、本人にそれが伝わらない可能性が高い。

 

なので、本人ができるようであれば、

信頼できる上司や同僚とまずは人間関係を構築し、

逐一上記のようなことを聞くのもいいし、

「何か違和感のあるコミュニケーションがあったらぜひ教えてほしい」と予め頼んでおくことも良い気がする。

 

やっぱり、文化の差異も、解決するのはコミュニケーションだよね。

日本人同士でも価値観の違いから、コミュニケーションの齟齬は良く起きるし、それを修正していくのもコミュニケーション。

そう考えると、大小の差はあれど、日本人同士も異文化でのコミュニケーションも、解決策は同じなのかな、と思ったりもした。

 

みたいなことを、私も学生に伝えられればいいな。

ということで、活かせる点は多くはなかったけど、最後の1点において、

とても読んで良かった本でした。